約8時間にわたって立ち往生した佐世保発博多行きの特急「みどり10号」=JR有田駅(辻聡彦さん提供)

 佐賀県内が大雪に見舞われた24日、約250人が乗車した博多行きの特急列車が、西松浦郡有田町のJR有田駅に約8時間にわたって立ち往生。会員制交流サイト(SNS)などを通じて窮状を知った町民らが、おにぎりや飲み物、毛布などを届けた。乗客らは温かな善意に包まれ、感謝の声を上げた。

 佐世保発の特急みどり10号は定刻から3時間近く遅れ、有田駅に午後1時すぎに到着したところで、雪のために停車。運行再開の見通しが立たないことから、中倉敏裕駅長(60)が、同町で駅舎を使った町おこしに取り組むグループの辻聡彦(としひこ)代表(50)に相談した。

 辻代表はフェイスブック(FB)で呼び掛けるとともに、仲間にも声を掛けて、町内外のコンビニなどでおにぎりなど約250個を調達。午後6時すぎに駅に届け、乗客に配った。

 たまたま乗り合わせた有田工業高の吉永伸裕教諭らもFBで情報を拡散。それを見て、自分たちの夕食に作ったおでんや毛布を持ち込んだ住民もいた。

 みどり10号が佐世保に引き返したのは午後9時10分。中倉駅長は「乗客から『おいしかった。ありがたかった』という声を数多くいただいた。本当に助かった」と感謝。辻代表は「困っている方を助けたい一心。多くの人の協力で、有田の心意気を示すことができた」と話した。

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