米大統領選で当選が決まり、勝利宣言する共和党のトランプ氏=11月9日、ニューヨーク(ロイター=共同)

 県内の高校新聞部が発行した学校新聞の出来栄えを競う第18回学校新聞コンクールで、弘学館高校最優秀賞に輝いた。29日付けの弘学館新聞電子版から主な記事を紹介する。

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■在米の学館OBに取材米大統領選挙、世界に衝撃

 11月8日、アメリカ大統領選挙で世界に衝撃が走りました。次期大統領に当選したのはドナルド・トランプ氏。日本のメディアでは、ヒラリー・クリントン氏が優勢と報道されていただけに、トランプ氏の勝利はすごく意外なものでした。

 「メキシコとの間に壁を築く」「在日米軍の駐留費はすべて日本に出させる」などの過激な発言や、女性蔑視など人格的に問題があるといわれていたトランプ氏の当選。現地の人は、この結果を受けてどう考えているのでしょうか?

 新聞部では、在米の学館OBと、本校のダニエル先生に取材し、私たちなりに考えてみることにしました。(嘉村)

■呉文さん(23回生・元新聞部・ニューヨーク在住)

 マーケティング会社に勤める呉さんの周りには、私たちと同様に、トランプ当選を予期していた人は誰もいなかったそうです。しかし、呉さんが職場に行くと、インフラの整備で雇用が増えたり、house marketを保護する点でアメリカに有益になると議論していた人もいたそうです。

 トランプ当選の理由については、「インドなどから来た優秀な若い人によって就職の競争率が高くなっているとグチっていた人もいます。家を売り払わないといけないくらい追い込まれている人もいます。今まで政治に関心がなかった、中産階級以下の人々、そして、どうせヒラリーになっても現状は変わらないという不満を持つ人々。おそらく、一見きれいな言葉を並べるヒラリーに比べて、過激な発言をするトランプの方が、こういう人々の心を動かしたのでしょう」ということでした。

■江島啓介さん(14回生・アラバマ州在住)

 アラバマ大学で肥満の研究をしている江島さんによると、研究室ではヒラリーを支持する人が多かったそうですが、外に出るとトランプを支持する人が多数いたのは確かだったそうです。「南部とはいえ、さまざまな人種がいるので、トランプ支持と言えない雰囲気があったのですが、あけすけに支持者であることを言う人も少なくはなかったです」

 やっぱり、南部では大都市のニューヨーク(90%がヒラリー支持)よりも、トランプ氏を支持する人が多いんですね。トランプ当選後、ヘイトクライム(学校などで、移民に対して「メキシコに帰れ! トランプを呼ぶぞ!」といういじめ)が増えているという報道もありますが、江島さんが住んでいる南部では、当選前とそんなに変わらないということでした。「小さな人種差別は常にあるので」

 トランプ当選の理由は、「経済的な停滞は田舎の方がシビアだと思うし、オバマ政権下の8年で変化が特に感じられなかったんだと思います。ヒラリー政権で、同じような停滞を選ぶより、変わった人だけど、何か違うことをやってくれそうなトランプ氏に任せようと思ったんでしょうね」と語ってくれました。

■平井公一朗さん(14回生・ニューヨーク在住)

 証券会社で働く平井さんは、前の2人とは少し違う見方をしていました。「アメリカの選挙システムの問題だと思います。得票数ではなく、各州の選挙人総取り方式。負ける州はさっさと捨てて接戦州に力を入れる戦略のうまさ。また、投票率が高い年配の白人層に受ける発言も、戦略だと思います」

 また今後についても、「トランプは過激な発言をして満足しているただのばかではない。これまでの爆弾発言は、巧妙に計算された演技である可能性はあると思います。実際、トランプが勝つと、円高株安になるという専門家の見方は外れた」と語ってくれました。

 平井さんはトランプタワーから徒歩5分のところに住んでいるそうですが、「デモはあっているが、ただ騒ぎたいだけのような人もいるし、クリスマスには落ち着くだろう」ということでした。

 結局、今までのトランプ氏の過激な発言は、当選するための作戦だったのでしょうか? 今後トランプ政権で日本はどうなっていくんでしょうか? というか、そういう報道ばかりなんですが、そもそも、日本はいったいどうしたいんでしょうか?(嘉村)

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