佐賀市がスポーツ合宿施設への整備を検討している旧富士小跡=佐賀市富士町古湯

■佐賀市方針、地元に戸惑い

 佐賀市は、富士町の旧富士小跡地をスポーツ合宿施設として利用する整備案をまとめた。旧校舎を耐震補強し、スポーツ合宿に利用できる簡易宿泊施設や企業誘致するオフィスルーム、会議や研修に利用できる多目的ルームに改築する。旧校舎を解体して新施設を求めた跡地活用計画策定委員会の提言とは異なり、説明会を開いて地元住民に理解を求めている。年度内に整備方針を固め、2019年度の整備完了を目指す。

 旧富士小は2013年度に旧富士南小と合併した。現在の富士小は、旧富士南小の校舎を使っている。旧富士小跡は富士町古湯にあり、敷地面積は1万1537平方メートル。旧校舎は鉄筋コンクリート3階建てで延べ床面積は2376平方メートル。体育館(598平方メートル)と運動場(約4千平方メートル)を備える。

 市や市の説明資料によると、学校校舎と体育館は耐震補強、改修工事をして再利用する。スポーツ合宿施設としての特色を出すため、運動場や体育館を競技がしやすいように環境整備する。市は12月下旬の説明会で、概算事業費は5、6億円の見込み額を示した。

 宿泊規模は100~150人。教室に2段ベッドや畳を敷いて寝泊まりできる場所にする。風呂や食事は周辺の温泉施設などを利用する想定で、施設にはシャワーや自炊用の炊事場を設ける。利用対象は小学生から大学生、社会人や企業研修など。宿泊料は1泊3千~4500円程度とみており、指定管理者が決める。

 校舎内には、企業向けのオフィスルームも備える。富士町の定住人口増を目指し、企業誘致を進める。多目的ルームは地元住民の利用も視野に入れる。

 同校の跡地活用を巡っては、2012年度から地元関係者を中心に跡地活用計画策定委員会が検討を進め、今年3月に提言をまとめた。提言は、(1)地域住民の心のよりどころとなる(2)住民が子どもからお年寄りまで集まり、活動できる(3)観光客や町外の人が集まり、観光拠点となる-の3本柱を示した。具体的な活用案では、校舎、体育館は解体し、新施設を建てて公園的な利用を求めていた。

 ただ、市は富士町を訪れる人を増やすための取り組みとしてスポーツ合宿に着目、校舎の解体ではなく改修を選択した。「解体して新しく建設するより予算が効率的」と説明する。

 市企画政策課は「『スポーツ』をキーワードに観光、雇用、健康、交流を融合させた地域づくりの拠点として整備したい」としている。

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