自民党が、総裁任期を現行の「連続2期6年」から「連続3期9年」に延長する方針を決めた。絶対的な権力基盤を持つ安倍晋三首相が3期9年務めれば、第1次政権と合わせた在職日数が歴代1位になる可能性が出てきた。佐賀県内の自民党関係者や支持基盤とされる団体からは「妥当」と理解を示す声がある一方、「責任が増す」と逆風が吹いた時の悪影響を懸念する声も聞かれた。

 福岡資麿参院議員は「いろいろな見方があって一概に評価しにくい。ただ、総裁任期が長くなったことで権限が集中し暴走してしまうのではないかとの懸念があるとすれば、そうならないようにしていきたいと思う」と述べた。

 「ポスト安倍」不在という党内課題も垣間見えた今回の任期延長。次期首相候補の一人と目される岸田文雄外相と同じ派閥「宏池会」の岩田和親衆院議員は「任期延長がイコール岸田氏の総理の芽がなくなることではない。派閥の仲間うちで話題になることもあったが、これ自体に大きな問題はないと思う」とみる。

 山下雄平参院議員は「もともと多選制限撤廃でもいいと思っていたので違和感はない。任期ごとの総裁選で審判が下され、その間の国政選挙でも判断されるので、長期の独裁政権につながるとは思わない」と前向きに受け止めた。

 「長すぎてもいけないが、安定政権が求められている今はこれぐらい(9年)が妥当」。自民党県連の土井敏行幹事長は理解を示す。一方で、ある自民県議は「規約を変えれば、結果責任が問われる。順風の時はいいが、逆風の時はどうか。任期が長くなることで(潮目を)見誤って、政権基盤を危うくすることもありうる」との不安材料を指摘した。

 県医師会の政治団体・県医師連盟(委員長・池田秀夫県医師会長)。池田委員長は「党本部で決めたことで、『そうですか』というぐらいしかない」と淡々と話す。ただ「今の良い状況は続いてほしい。2、3年で数人が代わるのもどうかというのもあるので」と安定政権への思いものぞかせた。

 強固な支持基盤として自民を支え続けてきた農協。環太平洋連携協定(TPP)や農協改革などで自民との間にすきま風が吹く。JA佐賀中央会専務理事で政治団体・県農政協議会委員の古賀孝博氏は「自民党内の決定であり、農政問題とは性質が異なるためコメントをする立場にないと考えている」と話した。

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