先週は尿もれを特集した2時間のテレビ番組が放送されていました。おしっこの話題で2時間番組が制作できるようになったことへの驚きと、何よりこの番組の反響が大きいことにも驚いています。特に現在通院中の方から、テレビでやっていた治療はできませんか、とたずねられたりして、排尿についてのみなさんの関心がさらに一歩踏み込んだものになってきているのを感じます。

 今回おたずねが多かったのが「座るだけでもれが治る椅子」でした。ソファのような椅子に座りスイッチを入れると、磁気のちからで骨盤底筋を鍛えてくれるというものです。服を着たまま受けられるので手軽なのですが、まだ各施設が広く導入しているわけではありません。これと似たような機械で、干渉低周波による治療器はもう少し普及しているようです。干渉低周波自体は整形外科や整骨院などで筋肉痛などの治療を目的として受けることができますが、尿もれ専用の機械があるのです。

 また、男性の「あともれ」いわゆる排尿後のちょいもれについても説明がありました。これは過日に別の放送局でもありましたが、排尿後に陰のうと肛門の間の部位に指をあて、前方にむかって皮膚の奥ををぐっとなぞるように動かすことで、尿道に残った尿(あともれ尿)を押し出すというものです。あともれはなかなか薬では治りませんので、この押し出しを面倒がらずに行うのが一番効果的のようです。

 大みそかにまでおしっこの話をするのは恐縮ですが、泌尿器科医のさだめなのでしょう。そしてまた来年も変わらずおしっこの話をし続けていると思います。来年もみなさんに楽しんで読んでいただけましたら幸いです。それではどちらさまもよいお年をお迎えください。くれぐれもお正月に飲みすぎておしっこが詰まらないようにご注意ください!(なかおたかこクリニック院長 中尾孝子)

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