参院選佐賀選挙区で当選が確実になり、花束を贈られる福岡資麿氏=7月10日、佐賀市多布施の事務所

 A 政治分野では今年は何が注目されたかな。

 B まずは夏の参院選。全国の1人区で「野党共闘」が進み、与党対野党統一候補という構図ができた。佐賀選挙区でも共産党が擁立を取り下げ、市民団体が仲立ちして民進党候補を支援する形で実現した。

 A 自民現職の福岡資麿氏(43)が組織力や現職の強みを生かして圧勝したね。民進は候補選びが公示1カ月半前にまでずれ込み、佐賀で知名度がない新人中村哲治氏(45)を擁立するのが精いっぱいだったよ。

 F 県関係国会議員の要職への起用も相次いだ。参院選を受けた内閣改造で自民の今村雅弘氏が復興相として初入閣し、民進の大串博志氏も党政調会長に就任した。どんな手腕を見せるのか注視していきたいね。

 B 今後の注目は衆院選だ。1、2区とも民進は経験豊富な現職がいて、これまで自民と接戦を演じてきた。衆院選でも「野党共闘」が実現するのか、それが投票行動にどう影響するのかが気になるね。

 A 今年は選挙権年齢が70年ぶりに引き下げられ、参院選が県内の18、19歳が初めて投票する歴史的な選挙になったね。

 B 県内の18、19歳の投票率は45・00%だった。全国平均より低かったけれど、最近の国政選挙での20代の投票率よりは高かった。高校などでの主権者教育がある程度成果を挙げたと言えるが、政治に対する10代の関心は温度差が大きかった。候補者や政党のアプローチも手探りが続いた。

 F 教育現場では、政治的中立性への配慮が大きなテーマになった。身近な政治課題をどう取り上げるかとか、対応に悩む教師が多かった。政治と教育の距離を縮めることが期待された制度が、教師を萎縮させる結果になってしまったのは残念だ。

 A 今年は基山、江北町長が改選期だった。基山は4回連続無投票、江北は新人同士の一騎打ちだったけれど、投票率は前回より5ポイント近く低下。そういった意味では、新たな有権者の登場で政治への関心が刺激されることを期待したい。

 F 来年は唐津、白石を皮切りに県都佐賀を含む7市町で首長選がある。報道する側も、企画など工夫を重ねて「政治離れ」に歯止めをかける努力を惜しまないようにしないとね。

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