佐賀空港滑走路上空をデモフライトする米軍オスプレイ=11月8日、佐賀市川副町

 A 佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備計画は、施設配置案が示された。県と防衛省の質問のやりとりは4往復し、山口祥義知事は「項目は出そろってきた」と言及した。

 B 空港の地元川副町や地権者が所属する漁協幹部に説明の場が設けられた。約2年半前の要請時よりも情報は出てきたと言える。

 F でも国への不信感は増しているんじゃないか。防衛政務官が環境アセス逃れを示唆するような用地取得に言及したり、安倍晋三首相が一度取り下げた米軍の訓練移転に言及する国会答弁をしたり。政府要人の発言にも躍らされたね。

 A 11月に米軍オスプレイのデモフライトがあり、諾否判断の検討に入るかもしれないとみられたけれど、12月の沖縄での米軍機事故で議論は棚上げになった。来年はどうなるかな。

 B 事故原因の丁寧な説明があって、「理解できる」ということになれば議論が再開するだろう。でも山口知事は、首相発言の真意の確認や地権者全体への説明も諾否判断の前に必要なプロセスと強調している。時間はかかりそうだね。

 A 玄海原発に関する原子力規制委員会の審査はどうなっているの?

 B 事実上終わっていて、現在は「合格証」となる審査書の最終的な取りまとめが進んでいる。年明けにも合格する見通しだ。

 C 審査の過程で問題はなかったのかな。

 H 新規制基準への対応はクリアしたことになる。ただ、重大事故の対応拠点になる緊急時対策棟に関しては、九電が当初の免震構造から耐震構造に変え、十分な事前説明がないことに地元から批判が相次いだ。

 F 山口知事は再稼働に関して県民の意見を聴く委員会と専門部会を立ち上げたけれど、どうなるの?

 B 知事は「再稼働やむなし」の姿勢だけど、意見を広く聴く考えだ。伊万里市長ら反対の市長もいる中、どのようなプロセスを経て判断するのかに注目が集まりそうだね。

 A 国営諫早湾干拓事業を巡る和解協議は、基金案で解決するのかな。

 B 協議の問題点は、和解勧告に「開門しない」前提があることなんだ。基金案は、開門の権利を持っている漁業者側が納得する内容にはなっていない。

 D 基金を運用するのは沿岸4県と各漁業団体だよね。受け入れそうなの?

 E そうだけど、漁業団体は「開門の旗」は降ろさないまま基金案の受け入れに傾いている。

 F え? 基金案は、開門しない和解が成立しないと実現しないんだよね。

 E 分かりにくいけど、国は「漁業団体は訴訟当事者ではないから『開門を求めるな』とまでは強制できない」と説明している。和解の枠組みではその通りなんだけど、これでは漁業者側を分断して混乱させるだけ。基金案での解決は難しいと思うけれど、本質的な再生の道はまだ遠いと言わざるを得ないのかな。

 B 九州新幹線長崎ルートは、フリーゲージトレイン(FGT)の開発遅れで、2022年度に武雄温泉駅で在来線特急とフル規格新幹線を乗り継ぐ「リレー方式」での暫定開業で落ち着いた。でも、FGTは耐久走行試験の再開はできず、半年間、検証試験走行をすることになったね。

 A 暗雲が垂れ込めてきたという感じだ。与党の検討委では来年初夏には現行計画の見直しも含めて判断する方針を確認した。JR九州の社長も、半年後に安全性や経済性の課題をクリアできなければ、フル規格での整備を国に要望すると言っている。大きな節目になるのは間違いない。

 B 半年で課題はクリアできそうなのかな。

 A 安全性は、実際の営業路線で耐久性がどれだけ確認できるかだろう。新幹線の2・5~3倍という車両コスト対策は部品の再利用が中心だ。「これでどれだけ圧縮できるの」と疑問視する県議もいる。来年夏の専門家の評価に注目だ。

 A 民主党政権時代に国の事業見直し対象となっていた城原川ダム(神埼市)建設の事業継続が決まったね。政府が閣議決定した2017年度予算案でも3億5900万円が組まれ、建設に向けた地質や環境調査に入るようだよ。

 B 予備調査に着手したのが1971年。住民の賛否が分かれたり、貯水型から洪水調節だけを目的にした流水型ダムに計画を変更したり、さまざまな紆余(うよ)曲折があった。ただ、流水型ダムは全国でも数例しか稼働していないので、運用データをどう反映させていくか。また、伝統的な治水施設「野越し」をどのように生かしていくかなど今後も議論が必要だろう。

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