リーグのホーム最終戦を終え、チームメートに胴上げされる鳥栖MF金民友選手=鳥栖市のベストアメニティスタジアム

 「輝く鳥栖の10番」をたたえる歓声と拍手が鳴りやまなかった。29日、鳥栖市のベストアメニティスタジアムで行われたサガン鳥栖のホーム最終戦。今季限りの退団が決まった主将の金民友(キムミヌ)選手(26)を、詰めかけたサポーターは声をからして応援、その勇姿を目に焼き付けた。「いつまでもいつまでも愛している」。7年間、チームを支えた金選手との別れを惜しんだ。

 難敵横浜F・マリノスに対し、金選手はこれまで同様に懸命のプレーを披露。前半22分にドリブルから左足を振り抜き先制点を決めると、スタンドの興奮は最高潮に達し「キムミヌ」コールがこだました。鳥栖市の会社員立石健介さん(42)は「サイドから切れ込んでの一発で、彼の集大成。サポーターの気持ちが乗り移っていた」と喜んだ。

 試合は2点のリードを追いつかれて引き分けに終わったが、ほとんどの鳥栖サポーターが終了後も席を立つことなく、金選手を送り出すセレモニーを見守った。Jリーグで挙げた30ゴールを振り返るビデオが流されると、その存在の大きさを改めて胸に刻んだ。

 そして金選手のあいさつ。時折、声を詰まらせながら約8分間にわたってチームやサポーターへの感謝を述べると、多くのサポーターが目をうるませた。「何物にも代えることのできない、たくさんの愛情をもらった。本当に心から、ありがとうございました。私の心はいつもサガン鳥栖と共にあります」。高らかに“宣言”すると、割れんばかりの歓声に包まれた。

 職場の仲間と「ありがとう金民友」と書いたパネルを作って応援した武雄市の古川万里子さん(30)は「ピッチでがむしゃらにボールを追う姿が大好きだった。天皇杯は元日まで勝ち進んで1試合でも多くその勇姿を見たい」と名残惜しそうに話していた。

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