記念講演で「考える癖をつけるとニュースや歴史が面白くなる」と語る川良浩和氏=鹿島市の鹿島高

■報道の制作現場、熱く

 県立鹿島高校の創立120周年記念式典が29日、同校で開かれた。同校OBで元NHKプロデューサーの川良浩和氏(69)が記念講演を務め、国内外で報道ドキュメンタリーの制作に携わってきた経験談を語った。

 川良氏は太良町出身で、同校に進んだ後、早稲田大第一文学部を卒業。NHKではNHKスペシャルなど200本に及ぶ報道ドキュメンタリーを制作した。現在は作家やプロデューサーとして活動している。

 講演では、核戦争の危機に直面したキューバ危機や、ベルリンの壁崩壊をテーマに手掛けたNHKスペシャルの映像を流しながら、海外の関係者に丹念に取材し、事実を掘り起こしていった過程を紹介した。

 キューバ危機は30年後になって機密文書が公開された経緯に触れ、「起こった直後には本当のことは分からない。『本当はどうなんだろう』と考える癖をつけると、ニュースや歴史が面白くなってくる」と語り掛けた。「突き詰めると、知らない場所に行き、出会っていない人と会って話をしたかった。そうした積み重ねが人生をつくってきた」と仕事に向かう姿勢や醍醐味(だいごみ)も語った。

 講演を聴いた2年の平川蓮汰さん(16)は「海外の関係者とコミュニケーションを取ったりしてすごいと思った。ニュースは自分とは関係ないことと思っていたけれど、これからは身近な自分ごととして見てみたい」と話した。

 記念式典には全校生徒や来賓など約800人が出席した。

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