1876(明治9)年の建築当時の姿を取り戻した県重要文化財の有田異人館=有田町幸平

有田異人館の一般公開に合わせて開催中の花と陶芸のコラボ展=有田町幸平

 有田町が保存修理を進めていた県重要文化財の有田異人館(同町幸平)の工事が終わり、10月29日から一般公開が始まった。緑色の柱や家紋を入れた和紙を張った天井など、外観室内ともに1876(明治9)年の建築当時の姿を取り戻した。有田の陶芸家の作品を花で彩る「花と陶芸のコラボ展」も6日まで開かれている。

 異人館は県内最古の洋風建築。正面にベランダを付けた木造2階建てで、同町の貿易商、田代助作が陶磁器買い付けに訪れる外国人の宿泊や接待のために建てた。雨漏りなどがあったため、2015年から補修を行っていた。総事業費は8800万円。一般公開後、隣に蔵を建設し、来年4月に再オープンする。

 一般公開を前に開かれた現地説明会では、同町教育委員会と設計の担当者が、異人館の歴史や戦前戦後にあった改修部分を取り除いたことなどを解説した。

 コラボ展は十四代今泉今右衛門さんや井上萬二さん、十五代酒井田柿右衛門さんら有田陶芸協会会員の作品23点に、デンマーク生まれのフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマンさんの発想を基にした作品を飾った。アジサイの花びらをボール状に固めるなど斬新な草花と、高い技術の焼き物の共演に訪れる人は驚きの声を上げていた。

 3日午後1時半からは今右衛門さんとニコライ・バーグマン事務所の佐藤圭悟さんによるトークセッションを開く。5日午前10時半から現地説明会がある。説明会の申し込みは有田町文化財課、電話0955(43)2899。

このエントリーをはてなブックマークに追加