観光庁は31日、2016年に日本を訪れた外国人旅行者数が30日時点の推計で2千万人を突破したと発表した。年間2千万人を上回るのは初めてで、過去最多だった昨年の年間1974万人を約10カ月間で超えた。ただ1~9月の前年比伸び率は24%で、昨年1年間の47%に比べ鈍化。政府は観光戦略で、20年に年間4千万人という目標を掲げており、宿泊施設の整備促進など、受け入れ環境の改善を加速させる。

 石井啓一国土交通相は「目標に向け、地方の観光資源の磨き上げやインフラ整備などの施策を、今後も強力に推進していく」とのコメントを出した。菅義偉官房長官は記者会見で「ビザ(査証)発給緩和、消費税免税制度の拡充など大胆な政策を矢継ぎ早に行ってきた成果が表れた」と述べた。

 16年は、熊本地震の影響で韓国からの旅行者が一時的に落ち込むなどマイナス要因もあったが、格安航空会社(LCC)などの路線充実や、クルーズ船の寄港増が大きく寄与した。【共同】

=用語解説= 政府の観光戦略

 観光を成長戦略の柱と位置付ける安倍政権は、3月末に「観光ビジョン」を決定。東京五輪・パラリンピック開催の2020年までに、年間の外国人旅行者数を4千万人、訪日客の消費額を8兆円とする数値目標を設定した。具体策として、国立公園の魅力を高める取り組みや、地方空港への新規就航促進、多言語対応の充実などを掲げている。

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