武雄市北方支所に開設された白石壽文文庫と白石さん。旧北方町議会の議員控室だった部屋でロッカーも書棚に活用されている

 長年にわたって国語教育に携わった佐賀大名誉教授の白石壽文さん(79)=佐賀市開成=が、教育の専門書など蔵書6000冊を武雄市に寄贈した。市は北方支所にある市教育研究所に文庫を開設。「教師が研さんを重ねる場に」と期待している。

 寄贈したのは広島大の学生時代からこれまで集めた教育の専門書2千冊、書籍や雑誌4千冊など。大学時代に「高校教師になり、生徒が希望する本を提供したい」と、アルバイト代の半分を書籍購入に充てたのが始まりで、広島大や佐賀大で助手や教授を務めた頃の専門書も多い。教育関係の月刊誌など資料価値のある本も多い。

 白石さんが「先生たちの研究資料になれば」と寄贈先を探しているのを知った浦郷究武雄市教育長が小松政市長に相談。佐賀大との連携拠点として北方支所3階に開設している教育研究所に「白石壽文文庫」を設けることにした。

 研究所には白石さんが広島大時代から使った本棚に入った蔵書が並ぶ。白石さん自身が「作文と教育」「外国人の日本語学習」「初等教育資料」など分野ごとに整理。「言論生活」「演劇と教育」「日本児童文学」など絶版になった月刊誌、季刊誌も多い。

 白石さんは「旅に出ても必ず古本屋を訪ね集めてきた。図書館でも保存していないような月刊の研究誌もある。先生たちが教育の歴史を知り、指導力、教育力を高める一助になれば」と話す。

 教え子ら関係者約60人が集まって開設記念式典があり、小松政市長らが「教職員が研究と思索を深める教育発展の場にします」と感謝の気持ちを伝えた。市教委など関係者で運営委員会をつくり、開放の方法などを考える。

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