鳥栖市文化財保護審議会が現地保存を提言する方向となったJR鳥栖駅舎について、橋本康志鳥栖市長は2日の定例会見で、「駅舎保存は技術的にも費用的にも難しい」と述べ、現地保存や移築保存に厳しい見方を示した。

 橋本市長は「駅舎はJR九州の持ち物なので、市が発言すべき立場にはない」と前置きした上で、「今の駅舎は毎日1万4千人が利用する建物としては機能的にも小さい。耐震などの課題もあり、使い続けるのは難しい」と現地保存に否定的な考えを示した。

 移築も「古い建物を扱える大工を京都から呼んだり、移築先の土地代と、解体してもう一度組み上げたりする費用を考えると、市役所を建て替えるほどのお金がかかるとの話もある」と技術面とコスト面を課題に挙げた。

 他の保存方法として、駅舎の一部を残す一部保存や記録保存を挙げ、「新駅舎が完成してからこの駅舎に手を付けることになるのでまだまだ時間はあり、(利活用は)何年かかけて議論していくことになる」との見通しを示した。

 市が3月、橋上駅への建て替えを決めたのを受けて審議会が駅舎の文化財的価値を検証中で、前回の会議では「現地保存」を提案する方針で一致した。近く答申する予定。

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