政府、与党は環太平洋連携協定(TPP)承認案と関連法案について、4日午後の衆院特別委員会での採決を視野に調整を進める構えだ。強行採決を巡る発言を「冗談」とした山本有二農相の更迭を求め、反発を強める野党の出方を見極めた上で最終判断する。8日に衆院通過させる方針は崩していない。一方、民進党の蓮舫代表は3日、山本氏に辞任を促した。

 与党は4日の特別委に先立ち、与野党の筆頭理事間の協議などを開く方向。自民党の二階俊博幹事長は訪問先のインドで「慎重の上にも慎重以外ない」と記者団に述べ、最後まで妥協点を探る考えを強調。早期採決が必要との認識も示した。

 与党内では円満な採決に向け、野党の同意が得られるなど状況次第で特別委採決を7日に先送りする案も出ている。それでも8日の衆院本会議採決は可能だ。

 山本氏の進退を巡り、二階氏は「更迭は一切考えていない。これが首相官邸の考えだ」と表明。山本氏については「釈明しなくて済むよう、日ごろの言動に注意すべき」と苦言を呈した。

 菅義偉官房長官は3日の講演で「市場の拡大は極めて大事だ。TPPは何としても日本主導で仕上げないといけない」と述べ、採決の遅れに危機感を示した。

 野党は山本氏が辞任しない限り、審議に応じない方針だ。蓮舫氏は東京都内で記者団に、特別委の塩谷立委員長(自民党)が職権で決めた4日の委員会開催に関し「(与党に)数のおごりがあるとしか思えない」とし、採決の環境にはないと主張。山本氏への不信任決議案の衆院提出も「視野に入っている」と語った。その上で「山本氏が事態の重さを受け止めて行動すると思う」と、自発的な辞任を求めた。【共同】

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