キュウリ栽培などの施設園芸で導入が進む環境制御システムについて解説する山口仁司委員(左)=武雄市朝日町

 佐賀県農政審議会(会長=渡邉啓一・佐賀大農学部長)が10月27日、武雄市内で開かれ、委員約20人が施設園芸や肉用牛の先進的な取り組みを視察した。県農政の基本方針に掲げる「稼げる農業」の実現や、農業を軸にした地域活性化策について意見を交わした。

 審議会は農業施策に関する県知事の諮問機関で、生産者や有識者、農林業系の団体代表らで構成。同市朝日町で環境制御システムによるキュウリ栽培に取り組んでいる山口仁司委員のハウスなどを訪ねた。

 山口委員は温度・湿度などの実測値や、周辺の天気の変動予測を踏まえ、光合成を促す二酸化炭素をハウス内に供給して収量を高める技術を説明。他産地の天気予報に気を配りながら、需給に応じた出荷計画を立てているほか、施設園芸全般で後継者の育成に当たっていることも紹介した。

 また、「1軒で5人を雇用できる農家が20軒になれば、たちまち100人の雇用が地域に生まれる」と、農業振興が地域活性化につながる可能性を強調した。

 一行は同市山内町の県畜産試験場も視察。肉用牛で子牛から肥育までの一貫生産技術を確立し、「佐賀牛」に代表される高品質な肉牛の安定供給につなげていることが報告された。

 今後10年の農業施策の基本方針と数値目標を掲げた「県『食』と『農』の振興計画2015」の初年度実施状況に関する報告もあった。

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