大相撲九州場所(13日初日・福岡国際センター)は大関豪栄道の綱とりが最大の焦点となるが、年間最多勝争いも目が離せない。秋場所までの計5場所を終え、大関稀勢の里が横綱日馬富士に1差の57勝で単独トップ。あと一歩でなかなか賜杯に届かない“無冠”の男が初タイトルに挑む。

 稀勢の里は先場所で10勝に終わり、長く続いた綱とりが再出発となった。4日に福岡県春日市の尾車部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古に参加して汗を流し、幕内嘉風や大関琴奨菊と続けて21番取った。琴奨菊には左四つの寄りを中心に攻めて8勝4敗とし「勝ち星以上に内容が良い。非常に良い形で伸び伸びとできている」と笑みを浮かべた。

 今年の稀勢の里は13勝が2度、12勝が1度で、4場所連続2桁勝利中の安定感を誇る。同門の尾車親方(元大関琴風)は「成績がうまくつながらないだけで、横綱の力は十分にある。ノーマークの今場所は強いぞ」と優勝候補の一角に推した。

 仮に九州場所でも頂点に届かず、優勝なしで年間最多勝となれば年6場所制となった1958年以降初の珍記録。30歳の日本人大関は「やっている力士はそれほど意識していない。1年の最後をしっかりと締めくくりたいだけ」。悲願の初優勝で横綱昇進の夢を新年へつなげられるか。寄せられる期待は、相変わらず大きい。

◇年間幕内勝利5傑

 しこ名   勝  敗

(1)稀勢の里 57―18

(2)日馬富士 56―19

(3)白  鵬 51―9

(4)豪栄道  47―28

(5)高  安 46―29

(注)勝敗は秋場所までの計5場所。白鵬は15休を含む 

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