政府の規制改革推進会議で7日示された全国農業協同組合連合会(JA全農)に対する改革方針は、海外に比べて割高と指摘される農薬や肥料などの資材価格引き下げに向け、JA全農が資材販売先の農家から受け取る手数料にメスを入れた。安倍政権はこれまでJA全農の株式会社化をちらつかせながら抜本改革の圧力を強めてきたが、攻防は大詰めに入った。

 「JA全農のお金の取り方は別のやり方がある」。会議終了後、記者会見した農業ワーキング・グループ座長の金丸恭文フューチャー会長はそう強調した。JA全農の手数料は農家への資材販売価格に数%といった一定の率を掛けた金額となるのが一般的だ。だが、これでは資材価格が高いほど手数料が増え農家のために1円でも安くしようという動機にならない。

 JA全農が農家や農協からの注文取りまとめやメーカーとの価格交渉などの側面支援に徹するよう求めた背景にも、荒療治で手数料体系の見直しを実現させようという狙いがあるとみられる。金丸氏は「手数料はあっていい」との考えだが、JA全農には減収となる。

 JA全農を巡っては、経営を効率化して資材を安く農家に売り、農家の生産した農産物を有利な条件で販売することが必要と指摘され、特に組織形態を現在の農協法上の協同組合から株式会社に移行することなどが大きな議論となってきた。4月に施行された改正農協法では見送られたが、その後も政権は議論再燃をちらつかせながら改革を迫っており、提言取りまとめへ駆け引きが激化しそうだ。【共同】

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