彫られている木の模様から約400年前のものとみられる梁。今回の建て替えで役目を終えるという

取り壊されることになった本堂の前で。前住職の久保浩洋さん(左)とコンサートを企画している池田亮子さん=吉野ヶ里町の明善寺

 吉野ケ里町萩原の明善寺の本堂が来年取り壊されることになった。1942(昭和17)年に現在の場所に移転した明善寺は、その時すでに築100年以上が経っていたとされ、老朽化のため新築する。取り壊しを前に、本堂では12月4日にオカリナコンサートが企画されている。

 明善寺は太平洋戦争開戦前の1941(昭和16)年、旧三田川村の飛行場建設計画に伴い、上中杖地区から移転を始めた。木の車輪が付いた「車力」で解体した資材を運び、現在の場所に建立された。古い梁(はり)には約400年前に彫られたとみられる木の模様もある。この梁はサイズが合わなくなるため今回の建て替えで役目を終えるという。

 建て替えは2013年に屋根裏を調査した結果を受けて総代会で話し合い、14年6月までに門徒全員で決めた。来年3月、5年に一度の親鸞聖人の順番報恩講を控えるため、それが終わった5月ごろから解体が始まる。

 明善寺は昭和20年代後半から三田川幼稚園を運営している。日曜学校を開いていた歴史もあり、地域にはゆかりのある人が多いことから、取り壊し前の本堂が2年目を迎える「ほっこりコンサート」の会場に決まった。

 主催者の池田亮子さん(60)は「最後になるかもしれない機会。いろんな思い出がつながる場になれば」と来場を呼び掛ける。前住職の久保浩洋さん(88)は「ヨシ葺きの屋根から瓦に替えたんよ。資材が足りなくて、天井はクスノキを製材してね」と当時の引っ越しを懐かしみながら、「地域のつながりが薄れている時代のこうした取り組みに感謝したい」と話す。

 コンサートは癒やしと和みの音色を響かせるギターとオカリナのユニット「山の音楽家Shana(シャナ)」が出演する。要予約で参加費500円。ポン菓子などのお土産付き。問い合わせは池田さん、電話090(9075)5136。

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