福岡市博多区のJR博多駅前で起きた道路陥没事故の原因とみられる市営地下鉄七隈線の延伸工事。事故現場では岩盤が硬いといった理由から、掘削機でトンネルを掘り進めながら内壁にコンクリートを吹き付ける「ナトム工法」が採用され、24時間態勢で工事が進められていた。

 福岡市によると、掘削前に現場で実施したボーリング調査で、地下18メートル付近に硬い岩盤が見つかった。掘削の方法には円筒状のシールドマシンで一気に掘り進める工法もあるが、岩盤が硬い箇所でトンネルの断面を一定に保ちながら掘るのは難しい。そこで市は今回、ナトム工法を採用した。ナトム工法は硬い岩盤を掘るのに適しているとされ、山岳トンネルなどで用いられることが多い。

 この工法では、掘削したトンネルが崩れるのを防ぐため、約1メートル掘るごとにコンクリートで固める作業を繰り返す。地層に応じて断面の形や大きさを変えることができ、シールド工法よりもコストが安いとされる。

 七隈線延伸事業は天神南駅(福岡市中央区)から博多駅まで、約1・4キロを延長するもの。2013年12月に着工した。市は19年3月までに工事を終え、20年度に延伸区間を開業する計画だった。【共同】

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