ニコンは8日、半導体製造装置事業などの不振を理由に、来年3月末までに希望退職を募集し、国内グループの全従業員の約10%に当たる計約千人を削減すると正式発表した。

 希望退職に加えて配置転換も実施し、半導体装置事業で約千人、デジタルカメラなどを手掛ける映像事業で約350人、本社部門で約200人それぞれ減らす。半導体露光装置を組み立てる熊谷製作所(埼玉県熊谷市)などが対象になる。

 2017年3月期連結決算の純損益が従来の300億円の黒字から60億円の赤字になる見通しも公表した。人員削減などに伴い480億円の特別損失を計上するため。構造改革に踏み切り、業績回復を急ぐ。

 生産や研究開発を効率化するため、栃木県内で光学レンズを製造している子会社などを栃木ニコン(栃木県大田原市)に集約する。スマートフォンの普及などでデジタルカメラ市場は縮小しており、ニコンが収益源とする映像事業も不振が続いていた。現行の中期経営計画は中止し、19年3月までの約2年半を構造改革期間に設定した。固定費200億円の削減を目指す。

 東京都内で記者会見した岡昌志副社長は「市場を読み誤った。人員削減は断腸の思いで、責任を痛感している」と話した。経営責任を明確化するため役員報酬の一部を削減する。

 ニコンが同日発表した16年9月中間連結決算は売上高が前年同期比13・8%減の3437億円、純利益が53・5%増の177億円だった。【共同】

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