JR博多駅前の道路陥没事故現場で続けられる埋め戻し作業=9日夕、福岡市博多区

 福岡市のJR博多駅前の道路大規模陥没事故で、高島宗一郎市長は9日、13日までにライフラインを復旧させ、週明けの14日に現場の道路を通行可能な状態にしたいとの見通しを示した。現場では陥没部分(長さ約30メートル、幅約27メートル、深さ約15メートル)にセメントを含む特殊な土を投入する作業が続いた。地表下約3メートルの地点まで埋め戻した。

 事故原因となった市営地下鉄七隈線の延伸工事の入札前、地中の急激な地質変化に対する懸念を市が入札参加業者に伝えていたことが判明。市は粘土状になった岩盤に何らかの原因で穴が開き、土砂がトンネル内に流れ込んだとみて施工状況の詳細を検証している。

 市によると、陥没現場の工事区間は、岩盤層を掘り進めながら内壁にコンクリートを吹き付ける「ナトム工法」を採用。市は2013年12月に総合評価方式による入札を実施する前、入札参加業者に急激な地質の変化への懸念を伝えた上で、技術提案を求めていた。

 市は9日、掘削していた岩盤層と砂などの層の間にあるとしていた「粘土層」を「風化で粘土状になった岩盤」と説明を修正した。粘土状でも水を遮るが、強度は弱まる。強度を確認したり、補強したりしながら掘り進めていたという。

 福岡市は9日夜までに、約7千立方メートルの穴のうち約3千立方メートルの土を投入。10日以降、損傷した通信ケーブルやガス管など地表近くにあるライフライン設備の復旧に着手する。最大で10棟のビルで出された避難勧告は3棟に減ったが、ガスや水道の供給は依然、一部で止まっている。停電は9日に解消した。【共同】

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