国営諫早湾干拓事業を巡る潮受け堤防の排水門開門の是非に関し、司法判断がねじれている二つの裁判の和解協議と審尋が10日、福岡高裁で開かれた。国側は開門しない前提の基金案について、長崎地裁の次回12月12日の和解協議で、基金額の規模を示す方向で詰めの作業を進めていることを福岡高裁に伝えた。

 和解協議は非公開。終了後の会見で国側は、基金規模について長崎地裁が「40億円では不十分」としていることから、「それを上回る方向で調整している」と述べた。基金案に関しては「4県と各漁業団体には、おおむね理解いただいている」と説明し、最終的な承認を得るため、長崎地裁の次回期日までに有明海漁場環境改善連絡協議会の開催も検討する。

 漁業者側は基金案は行き詰まっていると主張し、裁判所に対し「開門の議論に向けた論点整理から初めてほしい」と求めた。福岡高裁は次回期日を、長崎地裁の翌日となる12月13日に決めた。

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