鳥栖駅駅舎に文化財的価値があるとの答申を天野教育長に手渡す文化財保護審議会の高尾会長(中央)=鳥栖市役所

 鳥栖市文化財保護審議会(高尾平良会長、8人)は10日、JR鳥栖駅の駅舎が文化財の価値を有していると市教委に答申し、現地保存を提言した。橋本康志市長は耐震性などの面で現地保存は困難との見解を示しており、来年3月までに策定する基本計画の検討委員会で、駅舎保存が整備計画へ与える影響を探る。

 審議会は市の駅周辺整備計画に伴い文化財的価値を検証していた。答申では「明治期の洋風建築を伝える九州の最も古い駅舎の一つ」として、「建築文化財、歴史遺産として価値を有する」と評価した。提言書では建築当初の姿に復元して現地保存を求めている。

 高尾会長は「移築されると生活と切り離され単なる展示物になる。現地で生きた形で残していけたら」と要望し、「文化財指定を求める動きも出てくるのでは」と述べた。駅周辺整備計画にも配慮して「駅舎保存と事業との最善の調整を図られることを強く望む」と記し、移築や部材保存などの活用方法も例示した。

 答申と提言は近く市教委から橋本市長へ報告される。天野昌明教育長は「保存、活用の提言がついているので、市長部局から要請があれば教育委員会も積極的に協力していきたい」と語った。

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