レトルトリンゴの商品化を進めている小副川幸成さん(左)と佐賀女子短大の学生=佐賀市の県農業大学校

 佐賀県佐賀市三瀬村のマルヤスりんご園が、常温で長期保存が可能なレトルトリンゴの商品化を進めている。廃棄しているリンゴの活用策として佐賀女子短大(同市)の学生が提案したアイデアを採用。災害時の非常食としての用途も有望で、熊本地震の被災地では試作品が高評価を得た。来年前半の発売を目指している。

 無糖と加糖の2種類があり、無糖はケーキなど加工品の材料、加糖は非常食などの用途を想定している。レトルト加工は県農業大学校(佐賀市)の施設を利用。試作品の完成が近づき、9日には同大学校で試食会を開いた。

 同園の小副川幸成さん(38)が、佐賀女子短大キャリアデザイン学科の2年生3人と共同で作業を進めてきた。4月に開発を始めた直後に熊本地震が発生。3人がボランティアとして訪れた被災地でのアンケートで、レトルトリンゴに非常食としての需要があることが分かった。

 殺菌のための加熱温度を調整しながら、津軽、ジョナゴールド、ふじと品種を変えて試作を続け、加熱後にもしっかりとした食感を残すことができるようになった。11月上旬には被災地で試食アンケートを行い、約8割が「おいしい」と答えたという。

 小副川さんは「学生のアイデアと助けがなければここまで来られなかった。高齢者や幼児にも食べやすいよう、さらに柔らかくした商品も加えたい」と話す。

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