きのうの佐賀新聞ひろば欄に、今年1年を振り返る「手鏡」が載っていた。もう、そういう季節なのである。喪中はがきも届き始め、そろそろ年賀状の準備を、という気持ちになる◆来年の年賀はがきが先日発売された。お年玉くじの1等商品は、これまでの現金10万円か、新たに11万円相当の「セレクトギフト」を選べるようになったのが話題の一つ。セレクトギフトは、数々の商品や旅行・体験プランから好きなものが選べ、分割して複数の商品をもらうこともできるそうだ◆この「くじ付きはがき」の始まりは、大阪で洋品雑貨店を営む林正治という人が、いわゆる「お年玉はがき」を思いつき、大阪郵便局に提案したのがきっかけ。昭和24(1949)年のことである◆終戦から間もなくで、戦地からまだ戻らない人も多く、尋ね人のラジオ番組が放送されていた。肉親や友人、知人を捜している。互いの無事を確かめ、励まし合うことができたら。それには年賀状が一番いい。その上お年玉をつけたら、もらった相手は懐かしさに加えて心も和むのでは…。そう考えた(内藤陽介著『年賀状の戦後史』)◆戦後の焼け跡の中から生まれ、互いの幸福を喜び合う日本人の心性が息づいている。LINE(ライン)やメールの時代だからこそ、年賀状の手書きの温かさも大事にしたい。(章)

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