水没する場所からダム本体やその周辺を眺める参加者=福岡県那珂川町

 吉野ケ里町と福岡県那珂川町に建設中の五ケ山ダムで、ダム湖底を見学する催しがあった。施設工事は終わり、1年半後には完全に水がたまるとあって、景色を目に焼き付けようと多くの人が訪れた。

 五ケ山ダムは堤高102・5メートル、総貯水容量4020万立方メートル。ダム管理事務所からバスに乗り、水没エリアを30分ほど巡った。旧国道385号を通り、車窓から佐賀橋や大野橋などを眺めた。参加者は「水の高さはどこまでくるのかな」「昔、よくここを通った」などと話し、思い思いの時間を過ごした

 水没地区の住民移転は2006年度までに終えており、佐賀県内では小川内地区の25世帯が対象となった。同地区出身の鶴田喜久男さん(67)=上峰町=は「山や川で遊び、アケビを採ったことなどを思い出した。実家の石垣も見えた」と懐かしみ、「この風景がなくなると思うと寂しさもあるね」と惜しんだ。

 福岡県営の五ケ山ダムは福岡都市圏への水がめとして総事業費1050億円をかけて建設。10月下旬から水をためて安全性を確認する試験湛水(たんすい)を始めており、18年度からの運用開始を予定している。

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