■現場の多忙化浮き彫り

 佐賀県内の教員のうち「過労死ライン」とされる月80時間以上の時間外勤務をしたのは2015年度1012人に上り、全体の約12%を占めることが分かった。県や市町の教育委員会などは業務改善の取り組みを進めているが、多忙化する学校現場の実態があらためて浮き彫りになった。

 11日の県議会決算特別委員会で、武藤明美議員(共産)の質問に福地昌平教職員課長が答えた。

 県教職員課によると、校長や教頭、教諭、栄養教諭などの教員は約8300人。このうち月100時間以上の時間外勤務を1回でも行ったことがある教員は、小学校21人、中学校205人、県立学校352人だった。

 これとは別に、2~6カ月の平均で80時間以上の時間外勤務をしたのは小学校31人、中学校161人、県立学校242人だった。100時間以上との合計は1012人で、このうち60人が医師の面接を受けた。

 休日も含めた県立学校の月平均の時間外勤務時間は、中学校が55時間、高校全日制普通科は53.7時間。市町の小中学校で14年度、年間を通じて54校の抽出調査を実施し、平日1日の平均時間外勤務は小学校86分、中学校は116分だった。

 病気休職者数は、15年度79人、14年度76人、13年度82人で、いずれも精神性疾患が6割以上を占めた。

 県教委は年度当初、定時退勤日の徹底や部活休養日の設定のほか、教員が1人で問題を抱え込まない体制づくりを通知している。15年度からは、県教委が実施する照会文書や会議などを減らし、前の年度と比べ文書は137件、会議は36回減った。全20市町で多忙化を検証する委員会を設置し、県教委も参加して業務改善を検討している。

 長時間の時間外勤務の実態について福地課長は「業務の負担が病気休職の要因の一つでもあり重く受け止めている。職責を果たすために一定の時間外はあり得るが、バランスが課題になる」と話す。

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