佐賀新聞社加盟の日本世論調査会が5、6日に実施した全国面接世論調査で、景気の現状について「どちらかといえば」を含め「悪くなっている」とした回答が58%となり、「良くなっている」の38%を上回った。昨年6月の調査から「悪くなっている」との回答が15ポイント以上増加し、消費不振や賃上げの鈍化で景況感が悪化していることが明らかになった。安倍政権の経済政策「アベノミクス」の期待への回答は拮抗(きっこう)した。【共同】

 悪化の理由は「自分や周りの人の給料やボーナスなどの収入が増えていない」が31%で最も多く、「消費が伸び悩んでいる」が27%だった。安倍政権は3年連続の賃上げ実績をアピールするが、恩恵を感じていない人も多い。景気が良くなっていると思う理由は「失業者が減るなど雇用が改善している」が30%で最も多かった。

 景気が悪くなっているとの回答は中高年層で多く、良くなっているとの回答は若年層で多かった。雇用の改善を実感しにくい中高年世代で景況感が悪化しているようだ。

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」については「ある程度」を含めて「期待する」が47%、「期待しない」は51%。期待する理由は「非正規労働の待遇改善など働き方改革に取り組む」が35%、「賃上げを促す取り組みをしている」が25%だった。期待しない理由は「中小企業に賃上げが及ぶ可能性は低い」が30%で最も多かった。

 一方、アベノミクスによる本人や世帯の経済状況への影響に関して「良くなった」は8%にとどまり、「変わらない」が73%だった。

 日本の労働力人口の減少に不安を感じる人は「ある程度感じる」を含めて85%に達した。人工知能(AI)やロボットが職場や生活に入ってくることに期待する人は47%に上った。

 原発の再稼働に賛成は35%、反対は58%だった。環太平洋連携協定(TPP)の承認案・関連法案の成立に賛成は51%、反対は34%となった。

■調査の方法

 層化2段無作為抽出法により、1億人余の有権者の縮図となるように全国250地点から18歳以上の男女3000人を調査対象者に選び、5、6の両日、調査員がそれぞれ直接面接して答えてもらった。転居、旅行などで会えなかった人を除き1740人から回答を得た。回収率は58.0%で、回答者の内訳は男性48.0%、女性52.0%。

 東日本大震災の被災地のうちの3県に加えて、熊本県について一部地域を調査対象から除いた。

 ▽日本世論調査会=共同通信社と、その加盟社のうちの38社とで構成している世論調査の全国組織。

【全国世論調査】

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