歯磨き粉市場が拡大している。虫歯でもないのに歯がしみて痛い「知覚過敏」をケアする高機能タイプの伸びが全体をけん引する。高齢化を背景に、長く健康な歯を保ちたいという意識が広がっているようだ。人口が減り続ける日本で数少ない成長市場となっている。【共同】

 市場調査会社インテージ(東京)によると、歯磨き粉の国内市場規模は2011年の754億円から、15年には846億円まで拡大した。伸び率にすると約12%の増加になる。

 歯磨き粉を製造販売するグラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン(東京)で、マーケティングを担当する安部順子氏は、高齢化の進行と歩調を合わせるように日本人の間に口腔(こうくう)ケアの意識が広がったと分析する。安部氏は「販売本数はあまり変わらずに単価が上昇している」と話す。国内で販売される歯磨き粉の平均価格はこの10年で100円ほど上がったという。

 単価の上昇は知覚過敏や歯周病のケアを前面に押し出した「高機能歯磨き粉」の普及によるものだ。メーカー各社が力を入れる商品で1本700円前後するが、中高年から支持を集めている。

 グラクソが手掛ける知覚過敏ケアの歯磨き粉は、過去5年間で売り上げが7割増えた。ライオンが製造する価格帯が500~999円の歯磨き粉は、16年1~9月期の販売金額が前年同期に比べて8%アップした。

 グラクソによると、日本人の歯に対する意識は突出して高く、今後も市場の成長は続くとみられている。

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