2011年に刑務所を出て5年以内に再び罪を犯した65歳以上の高齢者を調べたところ、4割は再犯に至るまで半年未満だったことが、公表された2016年版犯罪白書で分かった。仕事や身寄りのない高齢者の立ち直りが難しいことを示しており、出所後の速やかな支援の重要性が改めて浮き彫りになった。

 犯罪白書によると、11年の出所者は2万8558人(65歳以上2629人)で、うち5年以内に再び罪を犯した人は1万1086人(同991人)。

 再犯までの期間は高齢になるほど短くなる傾向があり、半年未満では29歳以下が21・8%、30~39歳が25・1%だったのに対し、60~64歳は38・2%、65歳以上は40・2%となった。

 また、初犯も含めた高齢受刑者(入所時65歳以上)は増加傾向にあり、15年は2313人で、1996年の約4・5倍になった。受刑者全体に占める割合も増加傾向で、14年に初めて1割を突破し、15年は10・7%だった。

 罪名別では窃盗の割合が半数を超え、次いで覚せい剤取締法違反、詐欺の順。女性は窃盗が8割以上だった。

 全体の再犯者数は、06年の14万9164人をピークに15年まで9年連続で減少。一方、15年の検挙人員に占める再犯者の割合(再犯者率)は48%と19年連続で増加した。

 政府は今年7月、薬物依存者や高齢者の再犯防止緊急対策をまとめ、出所後に円滑な社会復帰ができるよう、捜査機関や福祉・医療施設などのネットワーク構築を目指している。【共同】

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