約300人が集まり、町立病院の経営移譲について説明を受け、意見を交わした説明会=大町町公民館

 杵島郡大町町の町立病院の民営化(経営移譲)問題で、町民に対する2回目の説明会が13日、町公民館であった。水川一哉町長が建物の老朽化や経営状況を理由に新武雄病院(武雄市)と交渉している経営移譲を改めて説明したのに対し、桑原淳生(あつお)院長は病床数を減らして増築する案を提示した。参加した町民の意見も賛否が交錯した。

 水川町長は築40年の施設は耐用年数を超え耐震基準を満たしていないことや、患者数減少や病床利用率低下で収支が悪化している状況を挙げ、診療所を残すことなどを条件に新武雄病院への有償移譲を検討しているとした。

 意見を求められて発言した桑原院長は、ベッド数を今の60床から40床程度に減らし、耐震基準を満たす一部施設を生かして増築する案を示し、「町の存続を脅かすほどの経費はかからない。有識者を交え1年かけて協議を」と訴えた。

 参加者からは賛否の声が上がった。移譲反対では「民間は収支が悪化すれば撤退する」「終末期など他院で受け入れが難しい患者のためにも町立病院は必要」などの声があった。一方、容認する人からは「赤字経営の上、人口は減少していく。移譲はやむを得ない」「建て替えれば借金ができる。診療所が残るなら移譲していいのでは」などの意見が出た。

 説明会は10月28日夜に続き2回目。「日曜の昼に町議も出席して開催を」という声に応えて開き、約300人が参加した。水川町長は「さまざまな意見を聞くことができた。譲渡の条件で提示している診療所の内容の詳細を詰めていきたい。定例議会のある12月には病院の今後についてある程度の方向性を定めたい」と話した。

このエントリーをはてなブックマークに追加