佐賀県内で65歳以上の高齢者が原因となる人身交通事故が今年は10月末までに1294件発生し、全体の20・3%を占めていることが県警のまとめで分かった。前年を上回るペースで推移し、ドライバーの高齢化に伴って年々、割合が増加傾向にある。全国で高齢者の事故が相次ぐ中、対策が急務になっている。

 県警交通企画課によると、10月末現在の人身事故は6364件で、前年より減少傾向にある。ただ、年代別でみると、65歳以上が占める割合は高く、2011年は年間で16・7%だったが、15年には19・7%に伸びている。

 高齢者が原因になった死亡事故は今年10件発生し、11人が死亡した。嬉野市塩田町の国道では5月、86歳女性が運転する軽乗用車が中央線をはみ出して対向車と衝突し、この女性が亡くなった。7月には三養基郡みやき町で80歳男性が乗用車を運転中、町道から川へ転落して死亡した。

 前年の統計で人身事故全体をみると、原因は追突が45%、出合い頭が24%を占めた。高齢者は出合い頭が34%で最も多く、追突は26%だった。交通企画課は「距離や速度の感覚の衰えや判断力の低下に加え、経験に頼って注意が散漫になる側面もあるのでは」と指摘する。

 県内の65歳以上の免許保有者は13万7216人(10月末現在)で、全体の24・2%を占める。10年前と比べて約5万人増え、ドライバーの4人に1人は高齢者になっている。一方、免許返納者は、今年は10月末までで1030人に上り、年々増加している。

 交通企画課は「高齢に伴う身体機能や認知機能の低下が事故につながる恐れがある。普段の生活から周囲も目配りをしてほしい」と話す。

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