農林水産省は15日、有明海再生のための基金案に関し、「長崎地裁の和解勧告に基づく特別な措置」という認識を改めて示した。沿岸4県の漁業者団体が和解の成否に関わらず、実現を求めていることについては「財政状況は厳しく全てできるわけではない。通常の要望として判断することになる」と難色を示した。

 農水省が開門派の漁業者側弁護団と東京都内で意見交換した中で説明した。

 基金案は、国が長崎地裁の和解勧告に沿って開門に代わる有明海再生策として提案しているが、その案の具体的中身を話し合っている4県連絡協議会で各県の漁業団体は「和解協議とは関係なく実施すべき」と国に要望している。

 農水省側は「4県連絡協議会では(基金の中身に)おおむね理解いただいているが、和解協議での基金案の進捗(しんちょく)はまだこれから」と述べ、司法の場と4県連絡協議会とで基金案の位置付けの擦り合わせが進んでいない状況を説明した。

 その上で、長崎地裁の次回12月12日の和解協議では「国として何らかの案を示す」と答えるにとどまり、成案としてまとめる場合の条件である4県連絡協議会の了承がそれまでに得られるかどうかは不透明とした。

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