唐津市の坂井俊之市長(右)に「ネロリラボタニカ」の3商品を紹介するビーバイ・イーの杉谷惠美社長(左)=唐津市役所

ミカン廃園のミカン花から抽出した精油を香料に使用している「ネロリラボタニカ」の3商品。左から全身化粧水、美容液、クレイマスク

 唐津市と東松浦郡玄海町の温州ミカンの花から抽出した精油(ネロリ)を香り成分にした高級スキンケアが売り出され、人気を集めている。耕作放棄されたり遊休化しているミカン園の未利用資源を活用したユニークさが光るコスメで、同市の一般社団法人ジャパン・コスメティックセンター(JCC)が商品化を後押しした。

 オーガニックコスメの開発・販売などを手がけるビーバイ・イー(東京)が、「心の再生、肌の再生、地域の再生」をコンセプトに新たに立ち上げたスキンケアブランド「ネロリラボタニカ」の3商品。美容液32ミリリットルが7千円、クレイマスク65グラムが4200円、全身化粧水100ミリリットルが3600円(各税別)で、先月中旬から一般販売されている。

 今年5月に摘花した約50キロ弱から抽出したミカン花水を利用し、柔らかなかんきつの香りがする。唐津市がミカン産地で、JCCがコスメ分野での地域素材の活用を進め、摘花から精油までの工程をプロデュースできるため、手を組んだ。

 百貨店など全国約50店舗で3商品を2千個ずつ売り出したが、売れ行きは「想定の3倍速」(同社)で完売。現在増産中だが、原料に限りがあり、初年度売り上げは3千万円を見込む。

 14日に唐津市を表敬訪問した同社の杉谷惠美社長(41)は「国産のネロリは希少なもの。唐津の取り組みや背景をきちんとお伝えしているので、そこに女性が関心を持ち、手にとってもらっている」と語る。

 廃園のミカン園は数年で荒廃して山に戻り、その過程で花がつき、実がなるとサルの食害で近隣に迷惑を及ぼすこともある。今回は比較的新しい放棄園から摘花。JCCの担当者は「今後は土地の所有者や摘花の協力者に対価を払える仕組みをつくっていきたい」と話している。

 近場では福岡市の天神ロフト、博多丸井のビューティライブラリーで扱っている。

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