鈴田由紀夫氏

ケビン・オークス氏

カール・ローデ氏

■産地活性化策探る 鈴田氏ら基調講演

 国内外の窯業関係者や研究者が意見を交わす「有田国際陶磁器シンポジウム」が16日、日本磁器発祥の地、西松浦郡有田町の佐賀県窯業技術センターで始まった。初日は県立九州陶磁文化館館長の鈴田由紀夫氏ら3氏が基調講演し、伝統産地を守ることや産地の「物語」を発信する必要性などを提言した。17日まで。

 シンポは陶磁器産業が世界的に低迷する中で、活性化策を探ろうと、県有田焼創業400年事業実行委員会とヨーロピアンセラミックワークセンター(オランダ)が主催した。

 鈴田氏のほか、英王室に焼き物を納める英ロイヤルクラウンダービー社長のケビン・オークス氏、トレンド研究家のカール・ローデ氏が基調講演し、それぞれの立場から陶磁器産業の将来像について語った。

 鈴田氏は「産業の視点から語る有田焼400年」と題して講演し、陶芸作家や伝統工芸士、さまざまな焼き物を製品化する窯元、ファインセラミックスまである「多様性が有田の特長」とした。その上で有田が目指すべき方向として「地場がキーワード。職人の技術が残る産地で産業を続ける覚悟を持つべき」と指摘した。

 オークス氏は英国の伝統産地で中国やインドネシアなどに工場移転が続く中、「メード・イン・イングランドを守ることが信念」と述べた。ローデ氏は全産業で世界的な競争の時代になったことを挙げ、創造性と技術革新の必要性を強調し、有田焼とヨーロッパの交流の歴史などを紹介することが、有田焼のブランド力になると助言した。

 17日はマーケティングや伝統技術の継承など4分科会を開いた後、総括と全体会議を行って閉幕する。

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