専門家や双子を持つ母親の講演などを通して必要な支援を考えた学習会=佐賀市健康福祉会館

 双子や三つ子の出産や育児に不安を抱え、孤立しがちな多胎児家庭への支援を考える学習会が12日、佐賀市であった。行政、医療関係者ら約120人が、専門家や双子を持つ保護者の講演などを通して必要な手だてを探った。

 講演した石川県立看護大の大木秀一教授によると、双子などの多胎児の平均出生体重は約2200グラム。半数が妊娠37週未満の早産で、県内ではこの10年間で年に約50~80人の母親が多胎児を出産しているという。

 県内の全出生児に占める割合は1・3%(2014年)。単胎児に比べて妊娠時から不安を覚える父母も多いものの「全体で見れば少数派で、ニーズが聞こえづらい」と支援が行き届きにくい要因を指摘した。

 北海道で多胎児家庭の交流サークルを運営している金森聖美さんは、長男と双子の女の子を育ててきた体験を紹介。「夫の仕事に支障が出る」と夜中は一人で育児し、泣きわめく子どもをたたきそうになった経験などを挙げて「何度も自分を責めた」と振り返った。

 必要な支援について、大木教授は「佐賀にも悩みを共有できる交流サークルがある。行政がそこを紹介するだけでも孤立は防げる」と話した。金森さんは「経済的負担も含めて課題は分かりやすい。一人っ子や障害のある子の支援にも応用できる」と意義を説いた。

 学習会は双子や三つ子の子どもを持つ県内の父母らでつくる交流サークル「グリンピース」(中村由美子代表)が主催した。他県の交流グループも交えた多胎児家庭の交流学習もあった。

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