主権者教育の公開授業で、「保育園建設中止の是非」をテーマに意見を交わす唐津東高2年生=唐津市

 唐津東高校(唐津市)で18日、主権者教育の研修会があり、社会的な課題をテーマにした討論の公開授業があった。佐賀県内の教師30人が授業や講演を通じ、投票だけでなく、主権者としての自覚を持って合意形成に関わるための教育のあり方や、教師に求められる政治的中立性を学んだ。

 「子どもの声が騒がしい」として建設中止に追い込まれた千葉県の保育園の問題や死刑制度の是非を巡り、2年生6クラスが論議した。神宮壮秀教諭(30)は授業で「議論の勝ち負けではなく、よりよい意見を出していくのが今回の目的。どうしたらよくなるのかを考えることが投票につながる」と述べた。

 県弁護士会の吉田俊介弁護士(36)は講演で、「多数決で決めた制度(法律)であっても、侵害できない人権などがあることを知ってほしい」と立憲民主主義を意識した授業案を提示した。政治的中立については「中立はあり得ない。中立を公正に置き換えて、対立する立場を公平に紹介すればいい」と助言した。

 意見交換では、来年1月の唐津市長選・市議選について唐津東高の対応への質問が出た。「18歳選挙権」導入後では県内初の自治体選挙で、同校教諭は「保護者から立候補者が出るかもしれないデリケートな課題。私立大の入試の時期とも重なり、3年生の学年集会を開くのも難しくなりそう」と話した。

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