2017年度予算編成で政府、与党は23日、社会保障費の伸びを医療分野で1千億円程度、介護分野で400億円程度抑える方向で調整に入った。所得が比較的高い高齢者の負担軽減措置の縮小が柱。一方、大企業社員に介護保険料の負担増を求めるなどして、国民の理解を得たい考えだ。

 政府は財政健全化のため17年度、国費で賄う社会保障費を1400億円圧縮する目標を設定しており、達成に向け来月上旬にも具体的な実施時期や対象者数を固める。

 医療費の自己負担が高くなりすぎないように月ごとに上限を設けている「高額療養費制度」では、70歳以上で一定以上の所得がある人の上限額を引き上げる。高齢者は受診する頻度が高いとして、外来医療費の上限を現役世代より低額に抑える特例もあるが、低所得者を除き縮小。数百億円が抑制される見通しだ。

 75歳以上の後期高齢者医療制度では、専業主婦ら扶養家族だった人や低所得者の保険料を最大9割軽減している特例を、新たに75歳になる人から一部廃止する方針。既に軽減を受けている人についても数年間で段階的に保険料を引き上げ、17年度は200億~300億円の削減を見込む。

 療養病床に長期入院する患者のうち、医療の必要性が比較的低い人の光熱水費を現在の1日320円から370円に引き上げる。難病患者を除き、費用を徴収する範囲を医療の必要度が高い人にも広げる考えだ。

 超高額の抗がん剤「オプジーボ」は来年2月、薬価を半額に下げると既に決定。約180億円の削減効果がある。

 中小企業社員が入る協会けんぽへの国庫補助金は、財政に余裕があるとして300億~400億円減らす。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加