諫早湾干拓事業を巡る裁判の和解協議について意見を述べる馬奈木昭雄弁護団長(中央)=長崎市の長崎ワシントンホテル

 国営諫早湾干拓事業の開門を求める漁業者と弁護団は24日、長崎市のホテルで農林水産省の担当者と意見交換した。長崎地裁で国が示している開門しない前提の基金案は成案の見通しが立っていないが、国は「判決を求める考えはない」と述べ、あくまで和解協議を継続する考えを示した。

 長崎地裁は基金案による和解協議について「3月まで待たない」との見解を示している。一方で、基金の事業主体となる4県や各漁連・漁協の賛意は得られていないため、和解成立の見通しは立っていない。

 漁業者側の馬奈木昭雄弁護団長は「時間切れは許されない」と述べ、和解に向けた具体的なスケジュールを示すよう求めた。和解協議の進め方に関しては「基金案が無理なら次の案を検討すべき」と迫り、あらためて開門を視野に入れた議論を促した。

 これに対し国側は「次回期日の12月12日までに金額を盛り込んだ最終案を示すため、政府内の調整を急いでいる」と答え、開門しない前提の基金案に応じるよう促した。開門を含めた案の検討は「基金案をあきらめることになり全く検討していない」と否定した。

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