政府、与党の農業改革の方針案が24日判明した。JAグループの商社機能を担う全国農業協同組合連合会(JA全農)の購買部門の効率化や農産物販売促進の年次計画の公表義務付け、生乳の流通改革が柱だ。JAグループ側の主張を一定程度受け入れ年限を切らず自主的に取り組む形にするが、数値目標の導入など抜本的な改革を迫った。29日に正式決定する。

 自民党は24日、農林系幹部の非公式会合で党の方針案を固め、全国農業協同組合中央会(JA全中)の奥野長衛会長らJAグループ首脳も受け入れた。政府の規制改革推進会議も了承した。自民党の西川公也農林水産戦略調査会長は記者団に「骨抜きにはなっていない。現実をよく見て改革を進めていく」と述べた。

 方針案ではJA全農の自己改革集中期間に、購買部門や農産物販売に数値目標を導入する。購買部門では非効率な組織の見直しや人員の配置転換で販売部門の強化を求めた。JA全農にこれらの改革の年次計画を公表させ、与党と農林水産省が改革の進行を定期的に評価する。生乳の流通改革では、農協など指定団体以外に販売する農家にも需給調整に参加するなど条件付きで補給金を交付する。

 改革を巡っては、規制改革推進会議の農業ワーキング・グループ(WG)が11日に示した提言で、JA全農に1年以内に全面的な組織刷新を要求した。農産物の委託販売から全量買い取りへの切り替えや、購買部門のコンサルティング機能への特化も求めた。地域農協の信用事業に関しては、提言が農林中央金庫へ譲渡を進め、3年をめどに信用事業を持つ農協を半減させることを求めたが、方針案では盛り込まなかった。

 JA全農の具体的な自己改革集中期間を巡っては、規制改革推進会議側が2014年6月から5年間との考えを基本としている。【共同】

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