国営諫早湾干拓事業を巡り、干拓地に近く、漁業不振が深刻な佐賀県西南部地区の漁協5支所と九州農政局の幹部らの意見交換会が9日、鹿島市であった。漁協側は30日に福岡高裁で判決を迎える開門訴訟の結果にかかわらず、調整地からの排水能力の強化を図るポンプの増設やこまめな排水の徹底を改めて要望した。

 5支所の運営委員ら約60人が漁協鹿島市支所で約2時間、非公開で協議した。西南部地区では養殖ノリの色落ち被害が常態化しているとして、漁業者が苦境を訴えた。ポンプ増設は、訴訟の和解成立を条件とする国側の見解は変わらず、議論は平行線をたどった。鈴木浩之農村振興部長は「強い要望があったことは本省に伝える」と述べるにとどめた。

 協議後、新有明支所の岩永強委員長は「漁業者の不安を生の声で聞いてもらいたかった。秋からのノリ漁期も迫り、影響が出ないような排水対策が必要だ」と話した。

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