衆院決算行政監視委員会で、諫早湾干拓事業の開門問題について山本農相や麻生財務相に質問する民進党の大串博志政調会長=国会

■衆院委員会 大串氏質問に答弁

 国営諫早湾干拓事業を巡る訴訟の和解協議に関し、山本有二農相は25日の国会審議で、「開門しない」という協議の前提が崩れ、仮に裁判所が新しい前提で和解を提案した場合でも、「裁判所の訴訟指揮に従いつつ、問題解決に至るよう、最善の努力を尽くす」と述べた。開門の可否にかかわらず、あくまで裁判所の指揮に沿って対応する考えを明らかにした。

 国は長崎地裁の和解勧告に沿って開門に代わる有明海再生のための基金案を提案している。民進党の大串博志政調会長は衆院決算行政監視委員会で基金案を取り上げ「風前のともしびだ。仮に裁判所がそれ以外の考えを示した場合でも国は和解に向けて全力を尽くすべきではないか」とただした。

 2010年の福岡高裁確定判決に基づき、開門するまで国が漁業者側に日々支払い続けている「間接強制」の制裁金が6億円を超えていることについては、麻生太郎財務相に対し「国庫を預かる立場から予算支出の合理性や必要性を厳しく政府内で議論すべきではないか」と所感を求めた。

 麻生財務相は「和解協議の進み方に関しては、速やかに決着が図られることを期待している」と答弁し、早期の解決が妥当との考えを示した。

 基金案を巡っては、漁業者団体が農水省から案を受け入れなければ従来の有明海再生予算を削減するかのような説明を受けたとして反発しているが、山本農相は「事実はない」とした上で、「受け入れない場合に予算を削減するという考えはない」と否定した。

 大串氏は委員会後、「農水省が開門しない前提以外の和解にも対応すると分かったのは収穫で、財務大臣が早期の解決を迫ったのも農水省にとっては重圧になるだろう」と強調した。

このエントリーをはてなブックマークに追加