国民健康保険(国保)運営の広域化に関し、佐賀県と20市町の首長らで構成する県市町国保広域化等連携会議が25日、佐賀市で開かれた。制度改革に伴う2018年4月の広域化後、将来的に保険税率・額を一本化する方向性を決める予定だったが、首長らから慎重意見が相次ぎ、結論を持ち越した。

 広域化後の保険税率・額の一本化は任意事項で各県が決める。財政運営の安定化が見込まれ、市町ごとに異なる保険税負担の不公平感が解消される一方、保険税率・額が上がる自治体も出てくる。県は8月末の市長会要望で市町への財政支援は難しいとしており、住民の暮らしと密接に関わる制度改革だけに、市町の不安が表面化した形だ。

 広域化では、財政運営の責任主体が県になる一方、市町に保険税の徴収や資格管理などの事務が残る。会議では「県の役割は何なのか明確にしてほしい」「これまでと事務は同じでピンとこない」など、制度自体に対する意見が出た。

 C型肝炎の新薬やがん治療などで高額な医療費負担があった場合、市町の国保財政を圧迫する現状がある。各市町は基金を取り崩したり一般会計から穴埋めしたりしており、財政負担の軽減に向け「国や県が財政支援を明確に打ち出さなければ、広域化しても厳しい現状は変わらない」といった声も上がった。

 県は来年2月に次回会議を予定している。今後意見を集約し、一本化の方向性を提案するのかどうかも含めて検討する。

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