災害時の役割の明確化が必要と訴えた熊本市上下水道局の永目局長=佐賀市のマリトピア

 佐賀市の水道事業100周年記念式典が25日、市内のマリトピアであり、熊本市上下水道局の永目工嗣局長が熊本地震から得た教訓と対策をテーマに講演した。永目局長は、行政による支援には限界があると指摘、災害時に個人でできる「自助」と自治会などによる「共助」の役割の明確化を提案した。

 熊本市は地下水を利用し、約70万人に給水している。4月の熊本地震では、2度目の本震で全戸断水となった。水道施設の被害総額は36億6千万円という。永目局長は「市民からの問い合わせが殺到して、現場への対応が難しくなった」と初動の混乱を振り返った。職員を復旧業務に専念させるため、コールセンターを外部委託した。

 道路被害などで現場に急行できないケースもあり、「震災発生後の3日間は、自分で身を守ることや、自治会などが応急給水活動に当たるなど、役割を明確化すべきだ」と訴えた。

 給水方法も、給水車からの配水ではなく、避難所に給水タンクを設置して取水するように改めた。給水車はタンクを補充し、短時間でより多くの避難所を回る。永目局長は「現在は避難所でのタンクの拡充を進めている」と紹介した。

 式典には、水道局長の経験もある秀島敏行市長ら約180人が出席した。

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