日本のアニメや漫画が若者に受け入れられる理由などを報告するタイの大学生=佐賀市文化会館

◆アニメ、アジアを結ぶ

 西九州大学の学生や留学生らが隣国との交流や融和を考える「アジア若者フォーラム」が26日、佐賀市で開かれた。連合体となった欧州のようにアジアでも統一のコミュニティーを形成できるのか。アジアの若者に人気を集める日本の漫画「ONE PIECE(ワンピース)」を題材に可能性を探った。

 西九州大が学術交流を結ぶ中国、台湾、タイ、ベトナムの大学生や留学生らが各国・地域でのワンピースの人気や現象、若者に共感を呼ぶ理由を報告した。いずれの国・地域でも漫画本の売り上げは上位で、登場人物の衣服を着たコスプレが浸透しているという。

 各国・地域に共通する人気の理由は、敵対していた相手が戦いを通じて仲間になっていく物語への共感。友情といった共通のキーワードが語られる一方、中国では冒険という物語の特性から、自由の象徴と捉えている若者が多いとのアンケート結果も示され、国民性がにじむ内容となった。

 企画した西九州大社会福祉学科の田中豊治教授は「価値観の類似性を強調することで新しいアジアの文化が育つ。感性や直感を大切に、国境なき時代に生きる若者たちがアジアに共通の普遍的価値を創造する契機になれば」と趣旨を語る。

 フォーラムは西九州大などを運営する永原学園の創立70周年記念として開いた。元テレビキャスター吉川美代子さんの講演や式典もあり、学生ら延べ約1200人が参加した。

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