人間国宝に認定された頃の十四代酒井田柿右衛門さん=平成13年6月撮影

 国の文化審議会が、重要無形文化財保持者「人間国宝」に色絵磁器の十四代酒井田柿右衛門さん=有田町、当時(66)=を認定するよう文部科学相に答申した。県内では中里無庵さん(唐津焼)、十三代今泉今右衛門さん(色絵磁器)、井上萬二さん(白磁)に続き4人目の人間国宝だった。

 十四代柿右衛門さんは十三代の長男として有田町で生まれ、多摩美術大学日本画科を卒業。祖父である十二代と父に師事し、1982(昭和57)年の十三代の死去に伴い十四代を襲名。重要無形文化財保持団体「柿右衛門製陶技術保存会」の代表を務めた。

 江戸時代に途絶え十二代が復活させた乳白色の生地「濁手(にごしで)」を発展させ、色絵では野山に咲く草花を精緻に描いた。伝統の柿右衛門様式を継承しつつも、現代的な作風を取り入れて新たな世界を開いた。

 九州産業大大学院芸術研究科の専任教授や県立有田窯業大学校長なども務め、後進育成にも力を注いだ。

 答申からちょうど12年後、2013(平成25)年6月15日に78歳で亡くなった。(新元号まであと320日)

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