改正ストーカー規制法が今国会で成立する見通しになりました。【共同】

 Q 主な改正点は。

 A 後を絶たないインターネット上の付きまといを防ぐため、会員制交流サイト(SNS)でメッセージを連続して送信することや、特定の人のブログに執拗(しつよう)に書き込みをすることを規制対象に加えるのが柱です。これまでは電話やファクス、メールといった付きまといの手段を列記していたため、新たな通信手段が普及すると対応できない問題がありましたが、この改正で、電気通信機器を使った「ネットストーカー」にも広く網を掛けられるようになります。

 Q なぜ改正されたのですか。

 A 今年5月、東京都小金井市で音楽活動をしていた女性がファンの男に刺された事件がきっかけです。警視庁は事件前、女性から「ツイッターに男が執拗な書き込みをしている」と相談を受けていましたが事件を防げず、ストーカー規制法がSNSを明記していない点も問題視されました。近年はSNSで見知らぬ人とも簡単につながるようになり、民間団体の調査では中高生を中心にネットストーカーの被害相談が急増。このため、国会で改正の議論が進みました。

 Q 他に変わることはあるのですか。

 A 各都道府県の公安委員会が加害者に付きまといをやめるよう命じる禁止命令の手続きが見直されます。現在はまず警察が警告、それに従わなかった場合しか発令できない上、加害者に聴聞して弁明を聞く必要もあり、迅速に被害者を守れないと言われてきました。法改正で、緊急時には事前に警告がなくても禁止命令が出せるようになるほか、聴聞も事後に回すことができます。公安委員会以外に、警察も発令できるようにします。

 Q 罰則はどうなりますか。

 A ストーカー行為罪の懲役刑の上限を「6月以下」から「1年以下」に引き上げるなど全般に引き上げます。報復を恐れて告発をためらう被害者もいるため、告発がなくても起訴できる「非親告罪」に変更します。

 Q 施行はいつからですか。

 A 改正法案は既に参院本会議を通過し今国会中に衆院で可決、成立する見通しです。公布日はまだ決まっていませんが、禁止命令の見直しは公布日から6カ月後、それ以外は20日後です。

 Q SNSなどのストーカー被害に悩んだら、どこに相談したらいいのでしょうか。

 A 大切なのは1人で抱え込まないことです。都道府県警察にあるストーカー被害の相談窓口や、各地の女性センター、婦人相談所、ストーカー対策を扱う弁護士などに相談してみましょう。

=Q&A=

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