「山田和彦賞」を受賞した山中伸弥所長(中央)とNPOの井上龍夫理事長(右)、山田典子さん=京都市

 認定NPO法人「日本IDDMネットワーク」(井上龍夫理事長、佐賀市)は、1型糖尿病の根治につながる研究を進めている京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長に表彰状と賞金1千万円を贈った。

 ネットワークは1型糖尿病で2014年に亡くなった山田和彦さん(享年54)=名古屋市=の遺族からの寄付金3千万円を原資に、根治につながる研究に1千万円を助成する「山田和彦賞」を17年に創設した。

 研究所は6年前から1型糖尿病の研究を続けている。京都市の研究所講堂で開かれた授賞式と記念講演では、山田和彦氏の姉の山田典子さん(60)が「弟が大きな期待を寄せていたのが、山中先生のiPS細胞だった。弟も先生に賞をお渡しできて喜んでいると思う」と述べた。小学校1年で発症し、毎日インスリン注射を打っている熊本県合志市の佃莉杏さん(10)は「病気が治ったら注射をしないで、何でも食べてみたい。痛い思いや苦しい思いをしない毎日を送りたい」と期待を込めた。

 山中所長は「将来必ず『1型糖尿病が治らない時代があったんだね』と振り返るときが来るようにしたい。活動を見守ってほしい」と話した。

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