2017年度に佐賀県内の配偶者暴力相談支援センターに寄せられた配偶者や交際相手からの暴力(DV)に関する相談は、前年度比209件増の1714件と過去5年で最多となった。経済的に苦しい家庭からの相談が目立っているといい、子育てや会員制交流サイト(SNS)が絡んだ相談も見られる。

 同支援センターには、県立男女共同参画センター(アバンセ)と婦人相談所が指定。婦人相談所への相談は、前年度比24件減の112件、アバンセが同478件増の1602件だった。

 アバンセへの相談の約半数が30、40代女性で、次いで50代、20代が多い。相談内容としては、子どもの育児や就学問題が発端で暴力を受けるケースや、妻が使用するSNSを夫が監視し、暴力を振るうケースなどが全体の約6割を占める。

 具体的には、「子育てを手伝わない夫に協力を求めると、腹を立てて暴力を受けた」「携帯電話を盗み見され、ツイッターや無料通信アプリLINE(ライン)で、他の男性とやりとりするのを、浮気や不倫と思い込まれ、暴力を受けた」というケースがあった。また子どもへの虐待発覚がきっかけでDVが判明することもあるという。

 婦人相談所によると、17年度、身体的に危険が及んだ女性を一時保護した件数は30件。うち7割以上の22件がDV被害者だった。

 相談増加の背景について県DV総合対策センターの原健一所長は、相談窓口の認知の広がりのほか、「同じ人が繰り返し相談する傾向もある」と分析。「DV問題は夫婦間にとどまらず、子どもやお金の問題も絡むなど、多様化する傾向にある。一時的な対応ではなく継続的な支援が必要で、関係機関と連携を深めたい」と話した。

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