墜落機と同型のAH64D戦闘ヘリコプター(通称アパッチロングボウ)=2015年10月、神埼郡吉野ヶ里町の陸上自衛隊目達原駐屯地

 神埼市千代田町の民家に今年2月、陸上自衛隊目達原駐屯地のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落した事故で、防衛省は28日、陸自の事故調査委員会による調査の中間報告をする。同日中に佐賀県や神埼市など関係自治体にも説明する。

 県内の関係者によると、防衛省から幹部が訪れ、県や県議会に加え、事故現場の神埼市、目達原駐屯地が立地する神埼郡吉野ヶ里町と三養基郡上峰町に説明する。内容について関係者は「調査がこれで終わりということではなく中間報告だと聞いている」と述べた。

 防衛省幹部によると、機体の状態や操縦士の音声を記録したメンテナンスデータレコーダーから抽出したデータについては、墜落直前まで異常な内容は確認されず、回収した部品の破断面などを解析している。防衛省の内規では、事故発生から4カ月以内に防衛相に原因を報告するのが原則だが、6月5日までの全容解明は困難な状況で、これまでに確認できた事実関係の説明にとどまる見通し。

 佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画に関して防衛省と県は、ヘリ墜落事故の原因が究明されて再発防止策がまとまるまでは「議論する環境にない」との見解を示し、交渉が事実上中断している。ただ、佐賀空港への配備が計画されている17機中、最初の5機が今年秋に米国から輸送される見通しで、今回の中間報告に合わせ、防衛省側から協議の再開を持ち出すかどうかも焦点になる。

 ヘリ墜落事故は2月5日午後、定期整備後の試験飛行中に発生し隊員2人が死亡、現場の民家が全焼し、この家にいた小学生の女児がけがをした。隣接する親族の住宅も焼け、部品落下などによる8件の被害も確認された。

このエントリーをはてなブックマークに追加